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リフォームする前に押さえておきたい基本のポイント!

リフォーム工事中の部屋

マンションリノベーション、リフォームを考えるときに、どんなことができるのか、どんな風にできるのか考えるのはとてもワクワクと、夢膨らみますね!

奥様やパートナーとレイアウトなど決める際に、押さえておきたいポイントをご紹介いたします。

これは、私達内装業者も現地を調査する際に必ずチェックする基本事項なので、知っておくといいかと思います。

チェックポイント① 専有部と共有部ってなんですか?

専用部と共用部の説明イメージ 皆さんご承知の通り分譲マンションは居住者全員の財産でありますので、目み見える全てを工事していいというわけではありません。

専有部分と共有部分に分けられており、専有部分のみ工事により変更することができます。

そんなの常識と思う方がいるかもしれませんので、間違えやすいところを紹介します。

「窓(サッシ)の色がデザインに合わないので、色を変えたい。」「同様にガラスの種類を変えたい。」

古いマンションだとガラスが単板ガラスだったりしますので、ペアガラスにかえたいなど要望を頂くことがありますが、サッシは共有部分になりますので基本的にNGとなります。網が入ったガラスをクリアのガラスにする事も出来ません。ただし、外観や美観が損なわれない場合は、理事会と協議して施工することが可能です。

〇例として:断熱性能を上げたいために、ガラスを真空ガラス(スペーシア※日本板ガラス)に替える。等
以前、結露と断熱に大変悩んでおりました方にスペーシアをご紹介して交換したところ大変よろこばれました。

※サッシとは鋼製建具のことです。室内側の木製の枠は専有部となりますので、変更可能な箇所となり、室内側にインナーサッシをつけることができます。

「玄関ドアを変えたい。」

同様に玄関ドアも共有部となりますので交換することはできません。ただし、通常は室内側は変更が認められておりますので、ダイノックシートを貼ったり、塗装したりする事は可能です。

「コンクリートの壁に棚をつけたい。」

コンクリート(躯体部)部分も皆さんの財産となりますので、コンクリートを壊したり、穴を開ける事は躯体の断面欠損となりますのでNGとなります。後施工アンカーを打つ際も基本的には不可となりますが、どうしても必要な場合は理事会に協議する必要があります。

〇例として:天井内にエアコンつけたい時のアンカーなどになります。

「バルコニーを庭みたいに変えたい。」
バルコニーは専有部ではありません。共有部の専用使用が認められた部分となりますので、バルコニーに土を敷いたり、大きなものをおく事は通常禁じられております。また、バルコニーは避難通路となっている場合が多いので、避難の妨げになるものを置くことも禁じられております。

以上、間違えやすい箇所を挙げましたが、マンションの規約により多少の違いがありますので、リフォーム、リノベーションを考える際には一度マンションの規約を確認する必要があります。

チェックポイント② 床全面をタイル張りとしたい。または、コンクリート表しでエイジング塗装としたい

タイル張りイメージ写真

リビング全面にタイル張りなんてカッコいいですね。ここでチェックするのは遮音性能となります。マンションで階下の人への騒音に考慮して遮音性能を確保することが義務付けられていることがほとんどです。遮音性能とは読んで字のごとく生活音を階下に伝えない性能で、LL-40,LL-45とあらわします(LL-40の方が遮音性能が高い)

現在の床が二重床となっていれば問題ありませんが、フローリング 直張り又はカーペットの場合は残念ながら諦めざるを得ません。 コンクリート自体に遮音性能は確保されておりませんので、床仕上げ材で遮音性能を確保しなければなりません。

そのため、コンクリート直やタイルだと遮音性能が取れませんのでNGとなります。どうしてもタイル張りとしたい場合は床を上げる必要があります。

では玄関はどうなるの?と考える方もいらっしゃるかと思いますが、そこはグレーとなっております。おそらくLL-40のLLは軽量衝撃音(スプーンや物を落としたりする比較的高い音域の音)を示すので、玄関部分は範囲外なのではと考えます。

上記の理由で過去に床のコルク敷気を断念したこともございますので、床材の遮音性能の確認が必要ですね。

チェックポイント③床をバリアフリーにしたい。水回りの位置を変更したい。

玄関から、廊下、リビング、キッチンなどをフラットで、床仕上げ材のみでの張り分けなんてとてもおしゃれですね。

ここでチェックするのは水回りの配管スペースとなります。

現在お住まいのマンションがトイレや洗面所入口、またはUB入口などで段差がある場合、その段差はそれぞれの水回りの排水管のスペースとなります。給水管は天井や、壁などを通すことも可能ですが、排水は低いほうに流さなければならないために床下に配管のスペースが必要となります。

現在、床に段差がない場合は、あらかじめ床コンクリートに配管用の段差を設けているために床をフラットとすることが出来ています。ただその場合でも、大きく水回りの位置を変える場合はスラブの段差がある範囲を超えると段差が出てしまう場合があります。また、排水管には勾配が必要です。

以上のことから、リノベーションを考える場合、水回りを大きく変えるには検証が必要となります。

但し、単純に床を上げるのではなく、床上げの段差をデザインで逆に利用するリノベーションもありますので、よく施工会社と打ち合わせするのが良いでしょう。

以上のことに加え、私たちはマンション建設時の竣工図書もチェックし、床段差や排水経路などを踏まえてデザインや、レイアウトをお客様と打ち合わせしながら考えます。

今後の参考になればと思います。

では、よいリノベーションを。